まず使ってみよう
まず簡単な文書を作ってみましょう。以下の手順で文書を作ってみて下さい(英字の部分がLaTeX のコマンドです。これは半角英字で入力してください。):
(円記号¥
はコンピューターによっては\
と表示されますが、コンピュータ内部の文字コードは同じです。まったく同じ文字として扱われます。)
\documentstyle[]{j-article} \begin{document} こんにちは、{\TeX}はこのようにうちます。 \end{document}
- Muleなどで上図の文書を作成し、拡張子を.texとしてセーブをしてください。ここではtest.texとしましょう。
- 原稿ができ上がったら、Muleを終了して、次のようなコマンドを実行します。
psych% latex test.tex
間違いなく文書が 作成されていれば、拡張子がtest.aux, test.dvi, test.logという3つのファイルが作成されているはずです。 - x-windowを使っていれば、次のコマンドで、組版結果の確認ができます。
psych% prev test.dvi
- 印刷をしたい場合には、プレビュー画面から[印刷]を選びます。印刷結果は X 端末室のプリンターに出力されます。なお、プレビューを起動しないでも、次のコマンドで印刷が可能です。
psych% prevprn -D test.dvi
実行結果
できましたか?間違いなく入力ができていれば、以下のように出力されるはずです:
このように出力された文章以外の部分(\で書かれたもの)がLaTeX のコマンドです。ベタの文書にこのようなコマンドをつけることによって美しい文書をつくるわけです。
文書ファイルを作る際のルール
ベタの文書からLaTeX 文書ファイルを作る際に、注意しなければならないルールがあります。これにさえ気を付ければ間違いなく作れます。
- 文書ファイルの最後に.texをつけてください。
- TeXのコマンドには
\
をつけます。また、半角で入力しなければなりません。 - 文書の最初には半角で次の二行を必ずいれなければなりません。
\documentstyle[]{j-article} \begin{document}
- また、文書の終わりには半角で次の一行を必ずいれなければなりません。
\end{document}
- 段落の区切りには空の行(Return)を挿入します。そうするとTeXが自動的に段落を区切り、段落の頭を下げてくれます。
- 以下の半角文字は、そのままでは出力できません。
# $ % & _ { } < > \ ^ | ~
これらの文字を出力する方法は「特殊文字・アクセント」「打ち込んだ通りに出力する」をご確認下さい。 - 半角カナは使えません。全角カナを使ってください。
- 罫線や機種独自の文字コードを使ったJISの範囲外の文字は使用できません。これらを出力する方法は[改訂第4版] LaTeX2ε美文書作成入門に詳しく記述されていますのでそちらを参照してください。
- LaTeX では文書内の改行(Return)は無視されます。どうしても段落以外の場所で強制的に改行したい場合には
\\
を入れておきます。